ナノレベルの隙間を測定


HDDの磁気ディスクを回転させたときのディスクの表面に生じる気体流を利用して浮上する磁気ヘッドの隙間は、一番狭いところで数ナノ~数十ナノという微小サイズです。
磁気ヘッド浮上量測定装置では、磁気ディスクをガラスでできた透明体に置き換えて気体流を発生させ、その表面にヘッドをロードしてガラス越しにヘッドスライダーに光を入光させます。
入光させた光が透明体の下面とヘッドスライダー面との微小隙間で多重反射を起こすため、その多重反射光の強弱をカメラで撮影し、光の強弱から微小な隙間量を計算しています。
ワンショットで浮上姿勢を測定
磁気ヘッド浮上量測定装置では、二次元カメラでヘッドスライダー全体を撮影し、カメラの素子の各ポイントの光強度から計算された隙間量からスライダー全体の三次元MAPを推定することで、スライダーの浮上姿勢を把握することができます。
特殊環境下で測定
磁気ヘッド浮上量測定装置では、測定対象物をチャンバーで覆うことにより、減圧やヘリウム置換、高温や低温環境下での測定を行うこともできます。